厚生年金の違法な未加入について年金機構が調査開始!加入条件の見直しを!

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先日、厚生年金保険の違法な未加入事業所に対して、2017年までに適用促進を行うことが報道されました。
調査は79万事業所、200万人が対象になるとされています。
これだけ大規模な調査を行うのであれば、自社や周りの企業も相当な影響を受けることは容易に想像できます。
このページでは厚生年金保険の加入条件について確認します。
このページをご覧になった経営者の方は、加入について不安があれば社会保険労務士にお問い合わせいただくことをお勧めします。

厚生年金保険の未加入事業者に対する指導を強化する報道

悪質な加入逃れに対し、立ち入り検査を強化する方針。
厚生労働省の推計では、厚生年金の加入資格があるにもかかわらず、給付が少ない国民年金に加入している人は、200万人にのぼる。
塩崎厚労相は、悪質な加入逃れを行っている事業者に指導を行うとともに、立ち入り検査の実施手順を見直し、より強化していく考えを明らかにした。
現在も、悪質な例には、罰則規定が設けられているが、これまでに刑事告発した例はなく、告発した場合の対応も、具体的に検討するとしている。

《引用》YAHOO!JAPANニュース-厚生年金 悪質な加入逃れに対し、立ち入り検査強化の方針

先日このような記事が報道されました。記事によると日本年金機構では2017年までに79万事業所を調査し、加入の指導を行うようです。

もしあなたの会社が社会保険に加入しなければならないことが分かっているのに加入していないのであれば、早期に対策を取りましょう。
別の記事では国税庁による企業の税関連情報と、厚生年金保険の加入記録をつきあわせて加入していない事業所のリストを作成した旨の記事があるため、何も手続きをしなければ立ち入り検査を受ける可能性すらあります。
《参考》YAHOO!JAPANニュース-厚生年金、悪質加入逃れの基準策定…告発も視野

次の項目では加入の条件について説明します。加入しなくても良いと思っていたが、実は加入しなければならなかった・・・ということがないように、一度この機会に確認してみてください。

事業所自体が社会保険の適用事業所に該当するかどうか確認する

従業員が社会保険に加入しなければならないかどうかを確認する前に、事業所自体が社会保険の適用事業所かどうかを確認する必要があります。なぜなら事業所自体が社会保険の適用事業所でなければ、従業員がフルタイムで働いていたとしても社会保険に加入する必要がない(社会保険に加入することができない)からです。

事業所自体が社会保険の適用事業所に該当するケースは次の2つのケースです。

  1. 事業所が法人事業所の場合
  2. 従業員数が5人以上の個人事業所の場合

事業所が法人事業所の場合

事業所が株式会社や合同会社などの法人に該当する場合には社会保険に加入しなければなりません。
たとえ取締役1名のみであっても、法人であれば社会保険の適用事業所に該当するのです。

従業員数が5人以上の個人事業所の場合

法人の場合には一人であっても社会保険の適用事業所になるのに対して、個人事業の場合には従業員数が5人以上であれば社会保険の適用事業所になります。
ただし、5人以上の個人事業所であってもクリーニング業、飲食店、ビル清掃業等の一部のサービス業や農業、漁業については、適用事業所にはなりません。

以上が事業所自体が社会保険の適用事業所に該当するかどうかの判断基準です。
次では適用事業所の従業員のうち、社会保険に加入しなければならないかどうかの確認をします。

社会保険に加入しなければならない従業員かどうか確認する

あなたの事業所が適用事業所であったとしても、すべての従業員を社会保険に加入させなければならないわけではありません。
適用事業所に雇用される従業員であっても、条件を満たしていなければ社会保険には加入しなくても良い(加入することができない)のです。
それでは従業員の加入条件を確認します。

  1. フルタイムで働く従業員
  2. フルタイムで働く従業員と比べて労働時間や労働日数が4分の3以上の従業員

フルタイムで働く従業員

フルタイムで働く従業員は社会保険に加入しなければなりません。もしもフルタイムで働くのであれば、あなたの会社での呼び方が「正社員」であっても「パート」であっても社会保険に加入することが必要です。

フルタイムで働く従業員と比べて労働時間や労働日数が4分の3以上の従業員

フルタイムでなくても、社会保険に加入しなければならない場合があります。
それは労働時間や労働日数がフルタイムと比べて4分の3以上ある従業員です。
例えばフルタイムで働く正社員が1日8時間週40時間働いている会社で、労働時間が週30時間のパートがいれば、そのパートも社会保険に加入することになります。

私が経営者とお話をする中で、「パートだから社会保険の加入はない」と勘違いしているケースが多々あります。
「パート」であってもフルタイムであれば社会保険への加入は必要ですので、ご注意ください。

まとめ
今回は社会保険の加入の条件について確認しました。
社会保険の制度は複雑で分かりにくいとよく耳にしますし、私も実際そう思います。
今回報道では厚生年金の加入逃れについて調査し、加入を促進すると書かれていましたが、実際には加入逃れではなく社会保険の制度を理解していなかったり、間違えて覚えてしまっている企業も少なくないのではないかと思います。
もしもあなたの会社が社会保険の適用が必要なのか、従業員に加入漏れがないか気になる場合には一度社会保険労務士に相談することをお勧めします。

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