Q&A

【Q&A】定年後に嘱託職員として再雇用した場合、給料を下げるのは違法か?

A社長
うちに、今度60になる人がいるんだよ。定年なんだけど、働き続けてもらいたいんだよね。まだまだ若いのにいろいろ教えてやってほしいからさ。

社労士
今の60歳はまだまだ若いですからね。

A社長
でも、給料がね…今のままじゃちょっと大変なんだ。

社労士
給料を今より下げることはできますよ。

A社長
そうなの!?

社労士
まず、就業規則を確認してください。定年が60歳というのはいいのですが、継続雇用についても記載されていますか?

A社長
継続雇用…?

社労士
はい。今の法律では、希望者全員を65歳まで雇用しないといけないんです。

A社長
定年は60歳なのに、65歳まで雇うの?

社労士
そうなんです。定年が60歳でもいい、けれども65歳までは雇用する、ということは、60歳までの雇用契約を65歳まで延長するということではありません。60歳になったら今までの正社員としての雇用をいったん終了させ、嘱託社員として契約し直すことができるんです。

A社長
契約し直すから、下げることもできるってことなんだね。

社労士
はい。雇用契約を結び直すので、改めて勤務時間や給料、休日などについて話し合います。

A社長
従業員が給料は下げたくない、って言ったらどうなるの?

社労士
その時は、定年退職となります。

A社長
継続雇用しなくていいの?

社労士
ええ。契約というのはお互いの合意がなければ成立しませんから。法律で定めている継続雇用の義務も、「希望者」全員であって、その契約内容ではいやだと言うのであれば、希望者にならないわけです。

A社長
なるほどね…それなら継続雇用の話をしてみようかな。

社労士
御社の就業規則には雇用継続の規定がないようですから、希望者全員を65歳まで嘱託として雇用継続するという規定を載せる必要があります。

A社長
まずは就業規則の見直しからなんだね。

社労士
気をつけていただきたいのは、給料を下げる率です。

A社長
基準みたいなものがあるの?

社労士
明確に何パーセント以上、という決まりはありません。ただし、あまりに下げると、トラブルになって裁判になると、「退職するように仕向けた」と判断される可能性があります。勤務時間や職務の内容、責任の重さなどを今までと比べて、適切な金額にしてください。

A社長
なるほど。確かに、今までと全く同じ働き方は出来ないだろうから、変更した分に対応した額だけ減らすように考えてみるよ。

社労士
従業員さんと合意できたら、証拠を残すために、雇用契約書には必ず署名捺印をもらってくださいね。

A社長
分かったよ、ありがとう。

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