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起業するなら絶対に覚えておきたい社会保険と労働保険の基礎知識

      2016/12/23

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会社を経営していくうえで必要な知識は様々ありますが、その一つに社会保険労働保険の知識があります。人を雇い会社を大きくしていくためには社会保険と労働保険は避けて通ることができません。ここでは起業するときに必要になる社会保険の知識と従業員を雇うときに必要になる知識を身につけていただきます。

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起業するときに必要になることー社会保険について

いざ起業しようと考えた時、経営者であるあなたの社会保険がどうなるのか、気になりませんでしたか?社会保険の保険料は決して安い金額ではないため、起業前には考えたことと思います。ここで学んでいただくことは起業した後の経営者である「あなたの社会保険」と「あなたの従業員の社会保険」についてです。あなたが法人を設立し起業する場合と個人事業主として起業する場合で、社会保険の取り扱いが変わります。しっかりと違いを抑えていきましょう。

まずは全体像から把握する

法人の場合と個人事業主の場合の社会保険の取り扱いについて最初に図で説明します。
これでまずは全体像を把握してください。

社会保険の区分

健康保険について

健康保険については、あなたが法人の役員であれば健康保険(全国健康保険協会)、あなたが個人事業主である場合には国民健康保険(市町村役場)になります。病院で受診した際の窓口負担が3割負担であることについては健康保険であっても国民健康保険であっても変わりませんが、傷病手当金や出産手当金といった手当金が国民健康保険には点が健康保険とは異なります。

年金について

年金については、あなたが法人の役員であれば厚生年金保険、あなたが個人事業主である場合には国民年金になります。日本の年金は「2階建て」とよく言われます。これは個人事業主や無職の方が加入する国民年金が1階(基礎年金)であり、法人の役員やサラリーマンが加入する厚生年金保険が2階(厚生年金保険)に当たるためです。厚生年金保険に加入する方は、同時に国民年金第2号被保険者としての地位も有することになります。したがって、厚生年金保険とは別に国民年金についても保険料を支払わなければならないということはありません。

従業員の社会保険

従業員につきましては、経営者の社会保険と比べると少し複雑になります。
最初に図でどのようになるのか確認してから解説をお読みください。

社会保険の法人と個人の区分

法人の従業員か個人事業で従業員数が5人以上の場合

従業員は、健康保険と厚生年金保険の組み合わせで加入することになります。ここでいう従業員数とは社会保険に加入しなければならない条件を満たしている従業員の数のことです。社会保険の加入条件については後ほど説明します。

個人事業で従業員数が5人未満の場合

国民健康保険と国民年金の組み合わせで加入することになります。経営者も従業員も健康保険や厚生年金保険に加入しませんので、社会保険の手続きは不要です。

従業員の社会保険の加入条件

法人や従業員数が5人以上いる会社は社会保険の適用事業所であることを上で説明しました。ここではその社会保険の適用事業所で働く従業員のうちどのような場合に社会保険に加入しなければならないのか、説明します。よく「正社員だから社会保険に加入しなければならない」とか「パートだから社会保険に加入しなくてよい」という話を聞くかもしれませんが、実際には少し細かい加入条件がありますので、しっかり押さえてください。

社会保険の加入条件

・一般に働く正社員と比べて4分の3以上の時間・日数で働いていること
・雇用期間が2か月を超えること
この2つが条件です。

社会保険の適用事業所で働いている従業員のうち、上記の2つの条件を満たしている場合に、その従業員は社会保険に加入するということになります。

適用事業所かつ労働条件で社会保険に加入する

先ほど例に挙げたように正社員だから、とか、パートだからという条件ではないことに改めて注意して下さい。時間給で働くアルバイトやパートであっても、4分の3以上の時間や日数で働くのであれば社会保険の加入義務が生じます。社会保険の適用漏れについては社会保険総合調査があれば指摘の対象になります。最悪のケースでは2年前までさかのぼって加入するように指導される場合がありますので、漏れの内容に気を付けましょう。

大事なことなので繰り返しますが、社会保険の加入は、加入条件に当てはまった場合には、加入が義務付けられます。従業員が社会保険に加入したくないと言ったとしても加入しなければなりませんし、逆に労働時間の短い従業員が加入したいと言ってきたとしても加入させることはできません。会社の支出を抑えたいのであれば従業員をフルタイムで採用するのではなく、労働時間を短くして採用するなどの対策を取る必要があります。また自社で採用せずにアウトソーシングを積極的に活用することも有効な手段です。

社会保険料の支払い

社会保険料は労使折半で支払います。簡単に言うと会社が半額、従業員が半額を支払うということです。会社は従業員の給料から天引きした社会保険料と会社負担分の社会保険料を合わせて、翌月末日に日本年金機構に支払うことになります。口座振替の制度を利用している場合には、月末に自動引き落としになります。

従業員を雇用するときに必要になること-労働保険について

従業員を雇用すると、条件を満たした場合には会社は雇用保険に加入しなければなりませんし、労災保険についても保険料を支払う必要が生じます。ここでは労災保険と雇用保険の大まかな概要について説明します。

労災保険とは

労災保険とは、あなたの会社の従業員が業務時間中にけがや病気になった場合に給付される保険です。なお業務時間ではなく、通勤途中にけがをした場合についても通勤災害として、業務災害とほぼ同様の給付が受けられます。

労災保険の適用を受けられる従業員

これまで説明してきた社会保険やこれから説明する雇用保険については加入の条件が明確に決まっていますが、労災保険の場合には加入という考え方がありません。会社に勤めて給料をもらっている従業員であれば、たとえ1日だけの勤務であっても労災保険の対象になるのです。

会社は入社した従業員についてはあらためて行う労災保険の加入手続きというものもありませんので、労災事故があった従業員がいれば労働基準監督署に給付の申請を行うことになります。労災保険の加入手続きは?と気にされる経営者の方がいらっしゃいますが、従業員ごとに個別の加入手続きは発生しないことを抑えておいてください。

雇用保険

雇用保険は失業給付や再就職手当などを受けられる保険です。退職後に次の仕事を探す際にもらえる失業給付(基本手当)が有名ですが、他に従業員のキャリアアップのための給付金である教育訓練給付などもあります。また雇用関係助成金という厚生労働省の助成金がありますが、これは雇用保険に加入している会社でなければ受給できませんので、この点にも注意してください。

雇用保険の加入条件

雇用保険は社会保険のように個人事業か法人かによって違いはありません。どちらであっても次の条件を満たした場合には雇用保険に加入することになります。労災保険とは違い、ハローワークに加入手続きが必要です。

  1. 雇用期間が31日以上あること
  2. 週の労働時間が20時間以上であること

この条件を満たした場合に雇用保険をかけることになります。この条件についても社会保険と同様に、従業員が雇用保険の加入を希望したか否かにかかわらず適用されます。加入条件を満たしているのであれば、加入手続きをしましょう。

20時間以上かつ31日以上の雇用で雇用保険に加入する

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労災保険と雇用保険の保険料

労災保険や雇用保険の保険料を合わせて労働保険料といいます。労働保険料は社会保険料とは違い、毎月支払うものではありません。毎年7月に労働保険料の年度更新という作業があり、そこで概算保険料確定保険料の計算が行われます。労働保険料はあらかじめ従業員の年度内の給料を計算し、概算保険料として申告します。そして毎年7月に実際に前年に支払った従業員の給料を元に確定保険料を計算するのです。

1年分の給料を計算しなければならないこと、労働保険料は業種によって保険料率が異なることから計算に手間と時間がかかりますので、外部にアウトソーシングする会社も多くあります。労働保険の年度更新の業務を行うことで本業に影響が生じるようであれば本末転倒ですから、難しいようであれば専門家である社会保険労務士に依頼するのも方法の一つです。

まとめ
以上、起業をする時には絶対に抑えておきたい社会保険や労働保険について説明をしました。社会保険についても労働保険についてもそれぞれ特徴があって、簡単に理解することは難しいかもしれません。しかし経営をしていくうえでは最低限押さえておくべき内容でもあります。詳細については社会保険労務士に依頼をしてやってもらうことで良いとは思いますが、社会保険や労働保険はこのような制度だということくらいは覚えておいたほうが良いでしょう。

どちらも給付金が絡む保険になりますので、知っておくことでもらい漏れもなくすことができます。上手に活用して経営に生かすくらいの気持ちで覚えていただけると良いかと思います。

 - 社会保険, 起業, 雇用契約

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