有給休暇の取得の順番について

有給休暇の順番について

有給休暇にも時効があります。
労働基準法では、有給休暇は2年で消滅すると定められています。
入社後6か月後に最初の有給休暇が付与されますが、その有給休暇が時効で消滅するまで2年かかります。
別の言い方をすると、その年に付与された有給休暇は、次の年に有給休暇が付与されてもまだ1年残っていることになるのです。
発生した有給休暇が2年間残ることで考えなければならないのが、有給休暇の使用の順番です。
今日従業員が使用した有給休暇は今年発生したものを使用したのか、または昨年発生したものをしようしたのか・・・
それにより翌年に繰り越す有給休暇の残日数が変わります。

このページでは有給休暇の使用の順番について説明を致します。

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有給休暇はいつ消滅するのか?

さて、この有給休暇が消滅する「2年」の計算ですが、入社した日によって変わります。
たとえば、平成26年4月1日に入社したAさんは、平成26年10月1日に10日の有給休暇が付与されます。そして、平成27年10月1日に11日が付与されます。
最初に付与された10日の有給休暇を全く使わずにいた場合、平成28年10月1日にこの10日が消滅し、12日の有給休暇が新たに付与される、という流れになります。

有給休暇はいつ消滅するのか?

つまり、入社から半年が経過した日がポイントになってきますので、各従業員の入社した日をきちんと把握しておく必要があります。

有給休暇の使用の順番は労働基準法で決められていない

就業規則で有給休暇の残日数を抑える方法
さきほどのAさんで言うと、平成27年10月1日から平成28年9月30日までの間は、有給休暇は10日+11日=21日が残っていることになります。

この間にAさんが有給休暇を申請した場合、先に付与された10日と新たに付与された11日、どちらの有給休暇から使うことになると思いますか?
実は、法律では使用する順序までは定められていません
ですから就業規則でルールを決めることが大切です。

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具体例

Aさんが平成27年10月1日から平成28年9月30日までの間に、有給休暇を15日使った場合で考えてみましょう。

 

先に発生した有給休暇から使った場合


使用:先に発生した10日+新たに発生した11日のうち5日=15日
残り:新たに発生した11日-使った5日=6日

残りは6日となり、この6日はまだ消滅時効にかかりませんので、繰り越されます。

したがって平成28年10月1日以降、新たに発生した12日分と6日分を合わせて残日数が18日になります。

新たに発生した方から使った場合


使用:先に発生した10日のうち4日+新たに発生した11日=15日
残り:先に付与された10日-使った4日=6日

新たに発生した分の有給休暇の残日数は0日になりますので、翌期に繰り越しません。

したがって平成28年10月1日以降、有給休暇の残日数は新たに発生した12日分のみとなります。

まとめ
有給休暇の取得の順番について意識している経営者の方は少ないかもしれません。
しかし、どのような順番にするかによっては従業員にとって不利になることもあります。
法律で決まっていない部分については、会社が就業規則でルールを明確にしなければ、従業員もわかりません。
有給休暇については従業員にとって大きな関心事でもありますので、就業規則に載せることをお勧めします。

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jinjiroumu

札幌で社会保険労務士をしています。
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